2015年3月29日日曜日

トリバンドラムからコーチンまで(インドの車窓から)

インドの車窓から・・・なんて書きましたが、特に美しい旅のお話をするつもりは全然ありません。

ただなんだかんだ言いながらまた列車に乗りまして・・・
そうするとまた色んなことを思っちゃうわけなんですねぇ。
いや、ほんとインドの列車くらい人の生き様が見れるところがあるんでしょうか?ってくらい・・・
ドキュメンタリーを見ているみたいです。

今回はトリバンドラムからフォートコーチン目指してエルナクラムまで行きました。
予定をはっきり決めてなかったもんで前日インターネットで空席を確認すると、
一日に何本もあるエルナクラム行きはどれもNOT AVAILABLE。

なもんで、ぶっつけ本番ス。
駅で「エルナクラムまで」というと80ルピーのチケットを渡された。
5時間以上乗るのに80ルピー(160円)・・・こわいよ・・・どんな車両だっけ?昔乗ったよね?
コーチの名前も書いてないし・・・

一応きいておこ・・・

「このチケットでのるコーチは何ですか?」
「これはオーディナリーだから前か後ろだ。もう少しお金を出せばスリーパーに乗れるぞ」
「いやお金は出してもいいんですけど席がないみたいなんで・・・」

というわけで、前の方に行って列車を待つことにした。

長~い駅のホーム。
どの車両に乗るのか、2ACなのか3ACなのか、スリーパーなのか、オーディナリーなのか、
それによってそれぞれの階級の人達がそのコーチのあたりで待っている。
顔も体も服装も目つきも・・・何もかもが違う。

日本で日本人を階級別しようとしたって、目に見えてあからさまに階級別にするのは難しいと思うけど、インドでは上に書いたように顔も体も違うんだよ!

安いお金しか払えない人は顔も体も普通じゃない人がいっぱいいる。
手足が変な人、顔中がイボの人・・・「カルマ」という言葉がいつも出てきてしまう。
日本にもいるかもしれないけど、外では見かけないような人達が
インドにはいっぱいいる。普通に自分の力で生活している。もちろんひどく貧しいけれど。

そんな中にもたまたま私みたいに予めチケットを用意してなかった普通の人もいるんですが。
(すっかり普通の人のつもりでスミマセン・笑)


前回2年くらい前にこの車両に乗った時は壮絶な席取り合戦に大変な思いをしましたが、
今回は親切なおじさんがお尻を寄せてスペースを空けてくれました。
そのおじさんは自分が降りる時に私に「どこまで行くの?」って聞いてくれた優しい人でした。


このような車両にももちろん「ちゃ~い、こぴ」や「わだわだいどぅり~わだ」と連呼しながら売りに来るお兄さんたちはいて、チャイのポットを股に挟んでカップに注ぐ技をウットリと眺めたりします。


荷物を置くための棚に寝る人もいっぱいいます。
それを私も2年前にやったかと思うと・・・あまりのやんちゃぶりにぞっとします。

でもそれよりもどうしようもないおばあちゃんがいて、電車の中でご飯を食べるのはいいけど、どうしようもなく不器用で、皆に迷惑をかけていた。
「あ~あ~」とみんな思いながら、それでも「その袋は噛み切りなさい」とか「向こうに手洗い場があるから洗ってきなさい」とか助言する男性。
横目で見て鼻で笑う女性、知らんぷりの人、色々です。

私はサリーにこぼれてるサンバルが気になってティッシュとウェットシートを渡しました。

もちろんそういう人はありがとうも言わないしニコリともしません。
それに対して私は本気で何とも思わないんだけど、ただただ面白い。
色んな人がいることが面白い。

美しい男の人もいた。
そういう人はお弁当を食べるのもみんなの邪魔にならないように背中を向けて、ササっと食べて(それでも皆ご飯を手で食べるけどね・笑)ササっと手を洗いに行って、その後いい香りのするおしぼりで顔を拭いた。
顔も思わずスケッチしたくなるような美しい横顔でした。
彼は私に「中国から来たの?」とききました(笑)


そう、今回はコーチン滞在中も
1日目はほぼ「コンニチハ」と言われ
2日目はほぼ「ニーハオ」と言われ
3日目は午前中までしかいなかったにもかかわらず「アニョハセヨ」と言われた。笑

なんだったんだろう?

0 件のコメント:

コメントを投稿