2013年3月21日木曜日

「死」を武器にするな

この話をきいたのは10日前で、この10日間一日一回は思い出して、毎回モヤモヤしてしまう。
なのでつまらん話だとは思いますが、ここに書かせていただきます。

前記事で書いたように、私には密かに(?)思いを寄せている人がいるんですが、彼には奥さんと子供がいます。
道徳的には結婚している人がその相手以外の人と恋愛をするのは、ある特殊な宗教などを除いて、全世界的にNGだと思うんですが、現代では全世界的にその辺がユルユルになってきている気がします。

ですが、この私、こんな私のくせに、そういうのがキライでした。
なのでコヴァラムあたりのビーチボーイが奥さんいるくせに日本人の女の子をガールフレンドにしているのを見ると、いまでも眉間にシワが寄ります。
先日は眉間にシワを寄せているだけでは事足りない事件があり、その彼にお説教したところ、それが彼の友人にも広まっているようで・・・あーあ、もうここらじゃただの「おっかないオバチャン」になっちゃうんだろーな・・・不本意です・・・。

ま、そんなエラそうな私なんですが、本人のしていることは「家族のある人を好きになっちゃった気持ちを止められない」ことです。

『人生がヨーガ修行』と思って生きている私が「気持ちを止められない~~」なんて甘っちょろいことを言っているのはオカシイので、正直な気持ちを言うと「止めたくない」んでしょうね。
自分で言うのもバカですが、私は案外心をコントロールするタチです。
私の思う“然るべき位置”に心を持っていくだけなので、その位置が一般の思う位置とは違う場合がままあるとは思うんですが、ワタシ的には割と成功してるんです、これでも(笑)

私が思いを寄せているマハーラージャ(仮名)も、今私と似たような状態でいるみたいです。

これまで彼はちゃんと道徳にのっとって生きてきたし、今もそうやって生きています。
ですがそもそもは、根が自由を求めるタイプのようで、インド式アレンジマリッジで結婚した後、どうにも価値観が合わないと思った彼は奥さんに「別れたい」と申し出たそうです。

ですがその時の彼女の答えは

「別れるなら死ぬ」

だったそうです。。。


それ以来、長い年月その言葉と一緒に生きている彼。
そして奥さんの悪口を絶対言わない彼。
「彼女は体はビッグだけどとてもいい女性なんだ。家のこと、娘のこと、全てやってくれている。」
「彼女の両親はもう亡くなったけどすっごくいい人達だったんだよ」と・・・。

なのに俺は何をしてるんだ?今。ほんとにダメだ、俺は。
と、続くワケです。


「ほんとだよ。そんないい奥さんなら何が問題なのよ?自分が自由になりたいっていうアナタの勝手だけじゃん。」と私。
私は彼と全く同じような理由で実際に離婚したんだけどね(笑)
元夫は「別れるなら死ぬ」なんて言わなかったからさ。ははは。


でも私思うの。
「別れるなら死ぬ」ってなーに??

最低なこと言っちゃいましたね?
「死」を武器に一人の人間の人生を自分に縛りつけたんですね?

それを聞いてしまって、それでも別れて、もしその人がほんとに死んだら、
私だったら一生自分を殺人犯だと思って生きていくと思う。
だからと言って、別れずにいても、そんなことを言った人を私だったらもう愛せない気がする。
もう愛せない、っていうかそもそも愛せなかったから別れたいと思った人がそれを言うんだよ?
ほんとキツイよ、その言葉。


「死」はそんな風に使うものじゃないよ。
「死」はこの世に生まれたすべての生物が本能的に恐れるもので、そんなものを何かの切り札に使うのは本当に卑怯だと思うのです。
人質と一緒でしょ?

彼はいつも「俺はよくない問題を色々抱えていて、人生を簡単に切り替えることができない」と言っていた。それは私に対して「一緒になりたい」という希望を持つな、という意味もあったんだと思うけど。

私はしょっちゅう恋をして、それがどこの国籍だろうが、30歳年上だろうが、20歳年下だろうが、どんな職業だろうが、すぐに飛び込んだけど、そこには一つだけ条件があって、それは意外と「ほんのちょっとでも結婚できる可能性がある」ということだった気がする。

ほんとカッコわるいけど、やっぱり働く体力・気力がなくなった時のことを考えると、一人で、しかも貯蓄もなくて、どうやって生きていくんだろうか、とこの年齢になると不安になってくるものだ。だから結婚と言うどうしようもない発想なのです。

まだその考えを100%切り離したとは言えないけど、相当そこら辺の心構えが今回のインド滞在で変わっているのは確か。
「結婚」ではなく、「心や体が心地良く繋がる人と人生を共に生きる」それを大切にすることにする。
そうでないと私は同じようなことをグルグル繰り返すだけで人生を終えてしまう。

ヨーガ的に言えば「一人」でいいんだろうけど、今はそれを望めないなぁ、まだ。
今世生きている間にその境地に達すれば、まぁそれも良し。
今は今の私のベストを尽くす。


彼が「別れるなら死ぬ」の話を私にした時に、
「じゃあ私も死ぬ」って言ったら、1ミリも笑わずめっちゃ白い眼で見られた(笑)
彼はそんな男です。
そんな私達だけに通用するブラックジョークもまた楽し。
 

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